BDR経由で初回面談に臨まれる顧客の何かしらの期待感は自社商品への興味はなく、提供コンテンツや架電時における業務・役回りに関連する関心ごと、キーワード、競合他社も使っているのであれば何となく聞いてみよう、単純に予定が空いていたからなどのきっかけが大部分を占めます。
つまり顧客が時間を設ける理由、何かしらの期待感とはほとんどが潜在ニーズであり、そこに対して自社商品にまつわる話や提案を行なっても期待値がずれて即失注、営業担当がその後のフォローアップを行なっても連絡が途絶えたり、SDRのインサイドセールスがリサイクルしても再商談化ができない、マーケティング部門に戻してMAツールでメルマガ一斉配信しても配信停止になってしまうケースが発生してしまいます。
マーケティング予算を投下して未接点のターゲット顧客からのせっかくの初回接点を創出できたのに、その後商談化、再提案、案件化や受注に結び付かず、機会損失になってしまわないための取り組みについて書きますのでぜひ最後までご覧ください。
前提:潜在ニーズ/顕在ニーズの違い

・顕在ニーズ
顧客が口にした「欲求」や「欲望」のこと
例)「もっとスピードの速いシステムが必要だ」「もっと信頼性の高い機会を探している」「バックアップ機能が欲しい」
・潜在ニーズ
顧客が口にした「問題」や「不満」のこと
例)「現行のシステムはスループットが悪い」「損失率に不満がある」「スピードに満足していない」
潜在ニーズを深ぼるポイント
そもそも顧客のニーズの下記のように状態が移り変わります。
ほとんど完璧だ→少し不満がある→問題がある→すぐに買い換えなかればいけない
①はじめはちょっとした欠陥でしかない
②それがはっきりとした問題や不満へと発展する
③ついに欲求や欲望、行動を起こそうという意思に変わる
ポイントは潜在顧客の不満を引き出す訴求は自社商品の機能や特徴ではなく、顧客の問題や不満を解消する解決策は自社商品以外にも手段があるということです。
つまり、潜在ニーズの状態で自社商品に限定した訴求をしてしまうと反論が発生し、解決策としてすぐに自社商材の特徴を提示すると課題と投資額が小さくなり、同じ解決策を持つ価格の安い競合他社に決まってしまいます。
ではどのような対策が必要か?それは顧客の「不満」や「問題」の「原因」を探ることがポイントです。
また原因は一つではなく複数あり、その担当者個人→チーム→部門→事業部→全社と関わる人が多くなればなるほど問題は大きく、深く、複雑に介在します。
問題の原因は顧客が気づいていないことが多く、気づいている顧客にとっては解決すべきだとは分かっていても解決できていない事情があり耳の痛いケースが多いので、直接聴取するよりも第3者話法を用いて、「同じ業界・規模感・事業フェーズの企業様の〇〇様と同じ部門・お役回りの方で××のようなことがきっかけだったのですが近しいことは起こっていらっしゃいますか」「他にこのようなものがあったのですがいかがですか」というような聴取が有効です。
では、上記を聴取するためにマーケティング、営業組織全体で自社商品以外の何のコンテンツを用意すべきか?
自社のターゲットとなる顧客の自社商品以外の理解とコンテンツになります。業界知識や組織としての部門の機能や役割、役職・レイヤーにおけるミッションと業務の本音などです。
コンテンツを作成する取り組みについて
コンテンツを作成する際に一番取り組みやすいのは、既存顧客へのインタビューになります。
これは広報協力での自社商品に関するインタビューとは切り分けて、業務理解のためにどのようなお役回りや業務内容、何を基に顧客は評価されるのか、自社商品以外どのようなプロジェクトが進んでいるのか?
こういったものをストックいていくと自社が訴求したい内容と顧客が自社商品を購入した本音や背景が知れて訴求ポイントとのギャップが明確化され、ニーズの深掘りと他に発生している問題の原因を顧客が認識して解決のために自社の情報提供(コールやメール)を受けたいという欲求に変わっていきます。
その結果、インバウンドマーケティングのコンテンツとして、BDR施策のトークスクリプト、営業における初回商談とフォローアップのTips提供、カスタマーサクセスのアップセル/クロスセル提案内容として共通するコンテンツのアップデートができます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の記事は概要でしたので、「具体的なコンテンツ作成に対するノウハウや体制構築について知りたい」などございましたら当社KUROGO合同会社までぜひお問い合わせください!新規リード獲得やテレアポBPOとは一線を画した、プッシュ型のマーケティング施策のパートナーとしてのお取り組みをさせていただきます。ご連絡お待ちしております!